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理想のマイホーム計画のために「Web住まいセミナー」

住まいを長持ちさせるには?
湿気の多い日本で家を長持ちさせるための考え方
日本の住まいは欧米諸国に比べて寿命が短いと言われています。

日本の住まいが長持ちしない一番の原因…それは住まいの「中途半端な性能」です。
法隆寺が1000年以上も健在な理由とは?

日本では、一般的な住まいが平均30年しか持たない一方で、法隆寺は1,000年以上の歴史を誇っています。なぜ、数百年の歴史を持つ法隆寺がここまで長持ちしているのでしょうか?もちろん手入れをしっかり行っているからというのもありますが、もっとも大きな理由は「結露を予防しているため」だと考えられます。

結露は、内壁などが外気の影響で冷やされ、内部の温かい空気との温度差によって水滴が発生する現象です。



水滴は木材を腐敗させ、建物の寿命を大きく縮めてしまいます。法隆寺は日本の風土に合わせて風通しを良好に保ち、結露を予防することで1,000年以上も長持ちしているのです。
現代日本ではどうするべきか?

いくら法隆寺が1,000年も持っているからと言って、今の時代に住まいを法隆寺のようにしたいと考える人は少数派でしょう。では、日本の住まいを長持ちさせるにはどうすればいいかと言うと、逆に「高気密・高断熱+しっかりした計画換気」を徹底すればいいのです。

高気密・高断熱な住まいにすることで、建物の内部は外気の影響を受けにくくなります。つまり内壁などが冷やされることもなく、したがって結露も発生しにくくなるというわけです。

しかし気密が取れていないと室内の湿気や水分が吸い込まれ壁内に蓄積され壁内結露を起こしてしまう可能性があります。また、現場吹きつけウレタン(連続気泡)やグラスウール(ウール)などは水と結合しやすいので壁内結露のリスクが高まります。
特に現場吹きつけウレタンは、施工する場所の気温、湿度、また吹き付ける表面の温度が一定温度でないとうまく発泡させることが出来ない(見た目ではわかりにくいです)ばかりでなく、吹きすぎた表面を切り落とすという処理をされます。
発泡した面に刃物を入れるわけですから、そこにキズや隙間が生じ、経年劣化を早めてしまいます。気密も取りにくくなり湿気や水分と結合してしまうと壁内結露が起こる危険性も高まります。

ただしどんなに良い施工を行っても、人が生活しているとどうしても水を使い、室内の湿度は高まるため、高気密・高断熱なだけでは不十分です。
室内の湿度をうまく逃がしながら温度を快適に保てるよう、「計画換気の機能」を持たせる必要と気密を高める必要があります。このように徹底した結露対策を行えば、住まいを100年持たせることも夢ではありません。

トラブルは早期発見・早期補修が基本!

住まいを長持ちさせるには、掃除などの日常的な手入れはもちろん、「補修工事」も欠かせません。補修を行う周期は使っている素材や塗料などによって異なりますが、10年おきが目安です。それ以上長く放っておくと大規模な工事が必要になり、大きな出費となってしまう可能性が高くなります。

10年間で100万円程度は必要と考えましょう

メンテナンスでは定期的な費用が発生しますが、劣化が進んでからリフォーム・建て直しを行うよりもトータルで見れば安上がりです。1年間に10万円ほどは補修用にお金を積み立て、「10年間で100万円を補修に使う」と考えて点検・補修を行っていけば、住まいを長持ちさせることができるでしょう。

たとえば、ちょっとした隙間からシロアリが入らないようにする15万円の防蟻工事をしなかったばかりに、シロアリ被害で500万円の補修費用がかかったというケースもあるそうです。



早めに対策していくことが、結局は節約にもつながります。また、潮風によって外壁が劣化しやすい地域など、その土地の特性に合わせてメンテナンスしていくことも重要です。

飛び込み営業に注意!

「近所で工事していたんですが早く終わりまして、材料も余ったので格安で工事しますよ!」
「多少屋根が傷んでいるみたいなんですが、今ならほんの数千円で補修できますよ!」
こんなふうに訪問営業をかけてくる会社と他社の悪いことしか言わない会社には気をつけてください。
粗悪な手抜き工事をされたり、ひどい場合には工事のついでに家にキズをつけ、「大きな補修箇所が見つかった」と大規模な工事の営業をかけてくることまであります。
「シロアリ点検します」と言いながら、逆にシロアリを放つ業者までいるのです。メンテナンスは必ず信頼できる会社に頼みましょう。